私たちには生まれた時から、自分の姿や育ち方、そして感情の在り方すらも選べませんでした。私たちは、育った環境に大きく影響されて形づくられています。住んでいた場所、一緒に住んでいた人、そして接してきたものすべてが、私たちの人格形成に寄与してきたのです。
クリニックに来る人々も、私たち自身と同じように、ある特定のプログラムに従って行動し感情を抱いているのです。私たちが生まれた時から、無意識の内に吸収していくプログラミングが始まっていきます。まるでパソコンのハードディスクのように、その中に書き込まれていく情報が、私たちの絶対的な現実となっていくのです。新しいパソコンを手に入れるように、私たちはさまざまなプログラムを取り入れて、自分の望む機能を発揮するようになるのです。そしてその後の人生で出会う出来事、聞かされる言葉、そして感じ取るものすべてが、さらにそのプログラミングに組み込まれていきます。喜びの思い出も、辛い経験も、それらは幼い時期の私たちの認識の仕方によって、私たちの中に深く刻み込まれていくのです。
「自我の発見:過去に捕らわれることなく、未来への可能性を拓く」
私たちは、自身の価値観や行動パターンを無意識のうちに形成されてきた存在です。生育環境や出来事によって、私たちの感情や行動は大きな影響を受けてきました。しかし、そうした過去からの制約に捕らわれることなく、自己を再定義し、新しい可能性を見出すことができるのです。
過去の経験は確かに私たちを形作ってきましたが、それが私たちの運命を完全に決定づけているわけではありません。むしろ、自らの内面に目を向け、自分自身と向き合うことで、無意識に刻まれた programming を書き換えることができるのです。ヒプノセラピーなどの手法を通して、深層心理に潜む価値観や信念を見直し、新たなありように再構築することが可能になります。
過去の経験を乗り越え、自らの意思で人生を設計することができるという認識は、私たちに大きな希望と可能性を与えてくれます。私たちには、自らの人生を前に進み、豊かに生きる権利があるのです。過去に縛られることなく、自分らしい人生を切り開いていくことこそが、私たちに課された大きな課題なのです。
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