秋の静けさとともに心を整える催眠誘導文

催眠誘導

静かに目を閉じて、
あなたの呼吸に意識を向けていきましょう。

息を吸うたびに、
新しい空気が胸いっぱいに広がります。

息を吐くたびに、
身体の中にたまっていた緊張が、ゆっくりと外に流れていきます。

深く、静かに。
あなたの呼吸のリズムが、秋の風とひとつになります。


今、あなたは秋の森の中を歩いています。
足元には、落ち葉がやさしく積もり、
歩くたびに「サク…サク…」と音が響きます。

その音が心地よく、
一歩ごとに、現実の世界から少しずつ離れていくのを感じます。

木々の葉は黄金色、橙色、深い赤。
どの色も、太陽の光を柔らかく受け止めながら、
ゆっくりと空から舞い降りていきます。

その様子を見ているだけで、
あなたの心も静かに落ち着いていきます。


森の奥へ進むと、
小さな木のベンチが見えます。

そこに腰を下ろし、目を閉じてみましょう。
秋の空気が頬を撫で、
少し冷たい風が髪の間をすり抜けていきます。

空気の中には、乾いた木の香りと土の匂い。
それが心地よく、あなたの意識をさらに深く、
穏やかな内側へと導いていきます。


今、あなたの心の中にも“秋”が訪れています。
春のような始まりでもなく、
夏のような勢いでもなく、
冬のような終わりでもない。

秋は、手放しの季節です。
抱えすぎた思いを、少しずつ地面に落としていくように。
木の葉が自然と枝を離れるように、
あなたも、必要のなくなった心の荷物を、静かに手放していきます。

その荷物が、風に乗って遠くへ運ばれていきます。
あなたの肩が軽くなり、
呼吸が深く、自由になっていきます。


心の奥に、あたたかな光が灯ります。
それは秋の夕陽のように、やわらかく、包み込むような光です。
その光が、あなたの全身をゆっくりと満たしていきます。

頭のてっぺんから、首、肩、腕、
胸、背中、腰、足先まで。

すべての細胞が、穏やかに癒され、再びエネルギーを取り戻していきます。


そして今、心の奥にこう語りかけてください。

「私は、手放すことで満たされる。」
「私は、変化を受け入れ、自然の流れと調和している。」
「私は、季節のように、静かに成長している。」

この言葉を、心の中で静かに繰り返してみてください。


やがて、秋の森の中で感じた静けさが、
あなたの心の奥に根を下ろします。

どんな忙しさの中でも、
この静けさは、いつでも戻れる“安心の場所”になります。


少しずつ意識を戻していきましょう。
深く息を吸って、ゆっくり吐きます。

指先、足先を軽く動かしながら、
身体の感覚を思い出します。

そして、準備ができたらゆっくりと目を開けてください。
あなたは今、リセットされた心で、
新しい季節を迎える準備ができています。

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